ヤドカリ/ユビナガホンヤドカリ のバックアップ(No.8)


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[編集]ユビナガホンヤドカリPagurus dubius

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典型的な北方起源*1ヤドカリで右鉗脚が大きい。
磯よりも砂地を好む。内湾の河口域等に集団で見られることが多い。砂地に適応した種類で歩脚の指節が他のヤドカリに比べると長く、和名の由来となっている(写真の個体は磯の岩場で採取したもので、指節が長くない)。ヤドカリの中では塩分濃度の変化に強い種類で、汽水にも暫くは耐える。
体色は白黒の斑模様。鉗脚には毛が密生する。
我国の温帯域に広く分布。

一般に海棲ヤドカリの飼育は容易で、海水魚が長期飼育できる程度の環境さえ整っていれば2、3年は維持できる。本種も同様で強健な種類で、水質悪化や水質の急変にも強いが、魚等の鈍感な生き物に比べると弱い。またオカヤドカリ等に比べると非常に大食漢であるため、魚の残餌だけを与えていたのではすぐに姿を消す。水槽中に生える藻(通称コケ)を食べることはない。

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*1 寒海起源とも言う=寒海性のヤドカリの祖先から分化した種。北方起源と南方起源は、それぞれ別の祖先から収斂進化し、似た形質を持ったとする説もある。