ヤドカリ/ムラサキオカヤドカリ のバックアップソース(No.9)
&size(12){&color(#666666){&topicpath;};};
* ムラサキオカヤドカリ('''Coenobita purpureus''') [#qa326d97]
#ref(purpureus.jpg,around,50%);
他のオカヤドカリ属と同様、熱帯域の陸上に棲息。
[[ナキオカヤドカリ>ヤドカリ/ナキオカヤドカリ]]に非常に似る。即ち鉗脚上縁の毛束列と左鉗脚の掌部外面の斜向顆粒列が([[ナキオカヤドカリ>ヤドカリ/ナキオカヤドカリ]]を除く)他種との顕著な違い。眼柄の断面は著しく扁平する。
色は白、薄い青、スミレ色、オレンジがかった紫等バラエティに富むが、ある程度の齢に達した個体は概ね紫色になる。弱齢個体の体色は概ね白。体色だけでは本種と[[ナキオカヤドカリ>ヤドカリ/ナキオカヤドカリ]]の区別はつかない。眼柄下部の暗色線の有無によって見分ける。
写真の個体は、観光地の砂浜で見付けたものだが、宿(貝殻)から飛び出してしまっている。一般に飼育下での貝殻脱落は衰弱しているか脱皮失敗等で、貝殻を支えるための第4、第5脚が上手く機能していないことが多く、そういった個体の致死率は高いのだが、天然下では、外敵(主にヒト)に襲われて貝殻を捕まえられた時等に、貝殻を残してスタコラサッサと逃げる場合がある。
貝殻を早期に見付けられれば生き残れる可能性は高いが、強い陽射しの元、身体が乾いてしまう前に適当な貝殻を見付けられる可能性はかなり低い。
発音器を持つため「鳴くオカヤドカリ」として有名。一般にオカヤドカリが鳴くのは、昆虫やカエル等のメーティングコールとは意味合いが違い、むしろリリースコールか威嚇音に近いものと思われる。外敵に襲われたりストレスを受けたり不快な時に鳴く様だ。
沖縄諸島が主な棲息域だが、小笠原諸島でも見られる。本州の一部でも越冬が確認される。世界最北限に棲息するオカヤドカリとして貴重な種。
我国で最も多産するオカヤドカリで、個体数は多い。但し、開発等による棲息環境の減少・悪化が深刻な影響を与えている可能性がある。一説には30年以上生きると言われ、大量に棲息していても幼い世代が増えていない可能性が高い。
繁殖は海で行われ誕生時はゾエアとして放出される。やがてグラウコトエとなり貝殻を背負って上陸してくるのだが、放仔・上陸に適した環境が激減していることに加え、棲息地と繁殖地の往来を妨げる要因が増大している。
市場には[[ナキオカヤドカリ>ヤドカリ/ナキオカヤドカリ]]と共に大量に流通している。昨今の俄ブームのためか小型個体の流通が著しく増えた(オカヤドカリの採取制限はt数による=小型個体の方が多数採取可能)。このことが上記環境の悪化と相俟って、数年後には急激に減少する恐れもある。
&color(#FF9900){&size(12){節足動物門 > 甲殻亜門 > 軟甲綱(エビ鋼)> 真軟甲亜綱 > ホンエビ上目 > 十脚目(エビ目)> 抱卵亜目(エビ亜目)> 異尾下目 > ヤドカリ上科 > オカヤドカリ科 > オカヤドカリ属};};
&br;
----
***参考情報&br; [#s54f3b1d]
#ref(ganpei.jpg,center);
&br;&br;
----
***関連記事 [#w306984c]
ヤドカリ/オカヤドカリ
ヤドカリ/コムラサキオカヤドカリ
ヤドカリ/ナキオカヤドカリ
ヤドカリ/オオナキオカヤドカリ
----
***関連リンク [#j36b7f84]
[[オカヤドカリのトンデモ飼育法:http://decapod.or.tv/report/tondemo/tondemo1.html]]
[[オカヤドカリ飼育に関するFAQ:http://decapod.or.tv/faq/faq.html]]
[[オカヤドカリ飼育に関し、判明している事実:http://decapod.or.tv/known/known.html]]
[[販売できる天然記念物を巡る大誤解:http://decapod.or.tv/argument/fallacy.html]]