ヤドカリ/ムラサキオカヤドカリ のバックアップソース(No.4)

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* ムラサキオカヤドカリ('''Coenobita purpureus''') [#qa326d97]

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他のオカヤドカリ属と同様、熱帯域の陸上に棲息。
[[ナキオカヤドカリ>ヤドカリ/ナキオカヤドカリ]]に非常に似る。即ち鉗脚上縁の毛束列と左鉗脚の掌部外面の斜向顆粒列が([[ナキオカヤドカリ>ヤドカリ/ナキオカヤドカリ]]を除く)他種との顕著な違い。眼柄の断面は著しく扁平する。
色は白、薄い青、スミレ色、オレンジがかった紫等バラエティに富むが、ある程度の齢に達した個体は概ね紫色になる。弱齢個体の体色は概ね白。体色だけでは本種と[[ナキオカヤドカリ>ヤドカリ/ナキオカヤドカリ]]の区別はつかない。眼柄下部の暗色線の有無によって見分ける。

発音器を持つため「鳴くオカヤドカリ」として有名。一般にオカヤドカリが鳴くのは、昆虫やカエル等のメーティングコールとは意味合いが違い、むしろリリースコールか威嚇音に近いものと思われる。外敵に襲われたりストレスを受けたり不快な時に鳴く様だ。
沖縄諸島が主な棲息域だが、小笠原諸島でも見られる。本州の一部でも越冬が確認される。世界最北限に棲息するオカヤドカリとして貴重な種。

我国で最も多産するオカヤドカリで、個体数は多い。但し、開発等による棲息環境の減少・悪化が深刻な影響を与えている可能性がある。一説には30年以上生きると言われ、大量に棲息していても幼い世代が増えていない可能性が高い。
繁殖は海で行われ誕生時はゾエアとして放出される。やがてグラウコトエとなり貝殻を背負って上陸してくるのだが、放仔・上陸に適した環境が激減していることに加え、棲息地と繁殖地の往来を妨げる要因が増大している。

市場には[[ナキオカヤドカリ>ヤドカリ/ナキオカヤドカリ]]と共に大量に流通している。昨今の俄ブームのためか小型個体の流通が著しく増えた(オカヤドカリの採取制限はt数による=小型個体の方が多数採取可能)。このことが上記環境の悪化と相俟って、数年後には急激に減少する恐れもある。

&color(#000099){&size(12){節足動物門 > 甲殻亜門 > 軟甲綱(エビ鋼)> 真軟甲亜綱 > ホンエビ上目 > 十脚目(エビ目)> 抱卵亜目(エビ亜目)> 異尾下目 > ヤドカリ上科 > オカヤドカリ科 > オカヤドカリ属};};
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- 参考情報&br;
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