ヤドカリ/イソカニダマシ のバックアップの現在との差分(No.3)


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* イソカニダマシ('''Petrolisthes japonicus''') [#e201383a]

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我国では沖縄を含む青森県以内の磯に棲息。
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我国では沖縄を含む青森県以南の磯に棲息。
夏季が産卵期にあたるため岩礁潮間帯の転石をひっくり返すと、蛍光ピンクの卵を抱いた本種を、かなりの確率で見ることが出来る。但し甲幅1センチに満たない小さな生き物であり、かつ平べったく、滑るように石の裏側へ逃げるため、実際に発見するのは難しい。
また、歩くのは遅いが、尾(カニで言うところのフンドシ)を使って、後方に素早く泳ぐこともでき、逃げ足は速い。また他の十脚目よりも容易に脚を自切するので捕獲するのも難しい。

カニダマシとは、カニに似ているために“人間が騙された”ために付けられた名称であろうと思われる。カニが騙されているところを、筆者は目撃したことが無い。
写真の個体は歩脚を2本自切してしまっているが、本来はタラバガニ同様に鉗脚1対と歩脚3対の8本脚である。もっともそれは外見上のことであり、カニダマシ科の多くの種類は鋏のある第5脚(第4歩脚)を鰓室内に持つ。
写真では判り難いが、本種は[[タラバガニ>ヤドカリ/タラバガニ]]同様に鉗脚1対と歩脚3対の8本脚である。もっともそれは外見上のことであり、カニダマシ科の多くの種類は鋏のある第5脚(第4歩脚)を鰓室内に持つ。
鉗脚はオマールエビ(ヨーロピアンロブスター)の様に厳つく見えるが、完全にこけ脅しで挟む力は弱く、他の生物を捕獲する様な力も器用さもない。何を食べているかはよく判っていないが、デトリタスやプランクトンや微生物などを濾過摂食していると思われる。


本種の飼育は容易で、海水魚が長期飼育できる程度の環境さえ整っていれば飼育可能。何を食べているのかよく判らないものの、筆者も3年ほどキープしたことがある。
本種の飼育は容易で、海水魚が長期飼育できる程度の環境さえ整っていれば飼育可能。飼育下でも何を食べているのかよく判らないものの、筆者も3年ほどキープしたことがある。
但し、石の下に隠れて暮す生き物であるため、数ヶ月に一回の水槽の大掃除の時期にしか目にすることは出来ないので、観察には向かない。

&color(#000099){&size(12){節足動物門 > 甲殻亜門 > 軟甲綱(エビ鋼)> 真軟甲亜綱 > ホンエビ上目 > 十脚目(エビ目)> 抱卵亜目(エビ亜目)> 異尾下目 > ガラテア上科 > カニダマシ科 > イソカニダマシ属};};
&color(#FF9900){&size(12){節足動物門 > 甲殻亜門 > 軟甲綱(エビ綱)> 真軟甲亜綱 > ホンエビ上目 > 十脚目(エビ目)> 抱卵亜目(エビ亜目)> 異尾下目(ヤドカリ下目) > ガラテア上科(コシオリエビ上科) > カニダマシ科 > イソカニダマシ属};};
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