カニ/ヤマトオサガニ のバックアップの現在との差分(No.1)


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* ヤマトオサガニ('''Macrophthalmus japonicus''') [#vac8e659]

#ref(macrophthalmus.jpg,around,50%);
#ref(macrophthalmus0.jpg,around,60%);
我国では青森県以南の河口の泥干潟に棲息。砂干潟でも姿を見るが、そういった場所では同属のオサガニと見分けるのは難しい。また紀伊半島以南には本種とよく似たヒメヤマトオサガニも棲息し、どれも泥や砂をかぶっている上、近づいて観察するのも難しいため、はっきりと見分けるのは難しいだろう。
写真の個体は、東京湾の泥干潟で撮影したもので、分布域からヤマトオサガニと判断した。

我国の干潟を代表するカニで、突き出た眼柄と横長の甲部が特長のカニ。砂泥底の干潟に穴を掘って潜み、潮が引くと歩きまわり泥中のデトリタスを器用につまんで食べる。
学名から分かる様に、我国の干潟を代表するカニで、突き出た眼柄と横長の甲部が特徴のカニ。砂泥底の干潟の泥中に潜み、潮が引くと歩きまわり泥中のデトリタスを器用につまんで食べる。
潮干狩りをする様な場所には必ず棲息し、干潮時には動き回っている。人や鳥が近づくと素早く泥に潜るため、潮干狩りの最中にハッキリと目にすることはないが、潮干狩りをしている人を見ていると、その周囲を動き回っている本種を簡単に見つけることができるだろう。

干潟にできた潮溜まりの近くで活動し、天敵が近づくと潮溜まりに逃げ、更に泥の中に潜る。
見た目はシオマネキに成り損ねたシオマネキといった風貌で、両鉗脚は同大。♂の鉗脚は長く大きいが稼働指部分(指節)は短く、泥中のデトリタスをつまんで食べるのに適している。
シオマネキ同様、鉗脚を使ってウェービングを行うが、本種は両鉗脚を振り上げる。

ペットショップで見掛けることはまずないだろう。干潟の生物を長期飼育するにはそれなりの設備と覚悟が必要なので、みつけても捕まえて持って帰らない様にしたい。
(図鑑などでよく見る、薄く水を張って石を積み上げた様な“典型的なカニの飼い方”でも、メンテナンス次第では1年ぐらいキープ可能だが、日々の世話が続くとも思えない)

&color(#FF9900){&size(12){節足動物門 > 甲殻亜門 > 軟甲綱(エビ綱)> 真軟甲亜綱 > ホンエビ上目 > 十脚目(エビ目)> 抱卵亜目(エビ亜目)> 短尾下目 > スナガニ上科 > オサガニ科 > オサガニ属};};


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*** 参考情報 [#i85aa451]
#ref(macrophthalmus2.jpg,around,50%);
干潟に出来た潮溜まりに潜り突き出た眼柄だけを潜望鏡の様に水面上に出すヤマトオサガニ。
泥と同化し、素早く逃げたり潜ったりすることで生き抜いてきたカニだが、残念ながらシギやチドリ、コアジサシなどの目を誤魔化すことは出来ず、干潟を利用する渡り鳥の重要な栄養源となっている。

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*** 参考情報2 [#y6d8797e]
#ref(macrophthalmus3.jpg,around,50%);
♀は両鉗脚とも小さい。

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