カニ/タカノケフサイソガニ のバックアップ差分(No.1)
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* タカノケフサイソガニ('''Hemigrapsus takanoi''') [#vb8772cf]
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本州・四国・九州および北海道の一部に分布。河口等の汽水域の砂泥底、砂礫底の潮下帯から潮間帯近辺に棲む。
同属の[[イソガニ>カニ/イソガニ]]が水の綺麗な岩礁の磯にしか棲まないのに比べ、本種は内湾等の水質汚濁の進んだ河口で見られる。[[ヒライソガニ>カニ/ヒライソガニ]]とは同所的に見られる場合があるが、[[ヒライソガニ>カニ/ヒライソガニ]]の平べったさは若齢個体でも目立つので、簡単に見分けが付くだろう。
また本種が棲むのは淡水の影響をまともに受ける様な内湾の河口で、[[イソガニ>カニ/イソガニ]]が棲むような純然たる海水域の中潮帯付近の岩の隙間で見られることはまずないため、[[イソガニ>カニ/イソガニ]]と見分ける必要は生じないと思われる。
尚、問題のケフサイソガニ(''' H. penicillatus''')((2005年以前までは、タカノケフサイソガニはケフサイソガニの隠蔽種と言われ、和名および学名とも付いていなかったが、現在ではこの2種は別種として学名記載されている。))との見分け方だが、これについては筆者はハッキリと見分ける自信がない。
成体の♂を見比べた場合、鉗脚の毛房の多い少ないや裏返した時の斑点の大きさで見分けることができるそうだが、フィールドで発見した際にジッとしていてくれる様なカニではないため、見分けるのは難しい。
写真の個体は、内湾の深部で発見したことと、鉗脚の毛房が外から見て大きく見えることで、タカノケフサイソガニと判断した。
本種、ケフサイソガニとも冴えない体色のカニで、また棲んでいる場所があまり綺麗な場所ではないことが多く、ペットとしての人気はあまりないと思われるが、大阪湾の淀川河口や東京湾の隅田川河口など、凡そ生き物が棲むには厳しい環境でも逞しく動き回っているため、都会の住人を和ませてくれる存在だと言える。
水質の悪化や塩分濃度の変化にも強く飼育しやすいカニではあるが、海水魚を長期飼育する様なマリンアクアリウムでは長期飼育は不可能。汽水飼育が基本になるため、本種単独での飼育となる(汽水性の魚には本種の様な小型甲殻類を餌にしている魚が多く、また気の荒い捕食型の魚種が多いため)。
&color(#FF9900){&size(12){節足動物門 > 甲殻亜門 > 軟甲綱(エビ綱)> 真軟甲亜綱 > ホンエビ上目 > 十脚目(エビ目)> 抱卵亜目(エビ亜目)> 短尾下目 > イワガニ上科 > モクズガニ科 > モクズガニ亜科 > イソガニ属};};
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