カニ/ケブカガニ のバックアップの現在との差分(No.1)


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&size(12){&color(#666666){&topicpath;};};

* ケブカガニ('''Pilumnus vespertilio''') [#f81b7f1f]

#ref(awanokani.jpg,around,50%);
#ref(vespertilio.jpg,around,50%);
熱帯〜亜熱帯(一部温帯域まで)の磯に普通。筆者は日本海側では見たことがない。
転石の下等に棲み大抵は隠れているが、その目立つ体つきのためか磯を歩いているとよく目に付く。文字通りの毛深いカニで、その歩く姿は磯のイエテイの様。特徴は紫色に光る不気味な眼。
こう見えてもオウギガニの仲間で、棲息環境も他のオウギガニと同様だが、外的に発見されにくいことに自信があるためか意外に活動的。タイドプールを観察しているとすぐに発見できる。ジッとしていると藻くずかゴミの様で、確かにタコや魚等の天敵には見付かりにくいかもしれないが、残念ながら人間にとっては非常に発見しやすい。もっとも決して綺麗なカニとは言えず、恐らく商品価値としても低いと思われるので、それはそれで良いことかもしれない。
転石の下等に棲み大抵は隠れているが、その目立つ体つきのためか磯を歩いているとよく目に付く。文字通りの毛深いカニで、その歩く姿は磯のイエティの様。特徴は紫色に光る不気味な眼。
外敵に発見されにくいことに自信があるためか意外に活動的。タイドプールを観察しているとすぐに発見できる。ジッとしていると藻くずかゴミの様で、確かにタコや魚等の天敵には見付かりにくいかもしれないが、残念ながら人間にとっては非常に発見しやすい。もっとも決して綺麗なカニとは言えず、恐らく商品価値としても低いと思われるので、それはそれで良いことかもしれない。

筆者には飼育経験はないが、海水魚が長期飼育可能なマリンアクアリウムであれば飼育は容易と思われる。ライブロックのレイアウトは必ず崩されると覚悟した方が良い。それさえ我慢できれば魚との混泳も可能。磯のヤドカリとの同時飼育もあまり問題はないと思われる。

&color(#000099){&size(12){節足動物門 > 甲殻亜門 > 軟甲綱(エビ鋼)> 真軟甲亜綱 > ホンエビ上目 > 十脚目(エビ目)> 抱卵亜目(エビ亜目)> 短尾下目 > オウギガニ上科 > ケブカガニ科};};
&color(#FF9900){&size(12){節足動物門 > 甲殻亜門 > 軟甲綱(エビ綱)> 真軟甲亜綱 > ホンエビ上目 > 十脚目(エビ目)> 抱卵亜目(エビ亜目)> 短尾下目 > Pilumnoidea上科 > Pilumnidae科 > Pilumninae亜科 > ケブカガニ属};};
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***参考情報 [#m30cfb53]
#ref(vespertilio2.jpg,around,30%);
海藻や石灰藻、それらに絡みつくデトリタス等に覆われた岩礁に棲むため、写真の様に完璧に擬態しているケブカガニ。ジッとしていると目立たないのだが、残念ながら活動的なため、遠くからでも発見できてしまう。

ネット上にはケブカオウギガニという存在しない標準和名が散見され、これは本種のことを指している様だ。本種が、以前はオウギガニ科に分類されていたためだと思うが、分類が見直された現在では、ケブカオウギガニというカニは名実ともに消滅している。
また、ケブカガニ属には、ハシリケブカガニ('''Pilumnus cursor''')、アシナガケブカガニ('''P.longicornis''')、オオケブカガニ('''P.tomentosus''')、オオケブカモドキ('''P.scabriusculus''')等の変わった標準和名の種が分類されるが、トリビア的に有名になったスベスベケブカガニ('''Glabropilumnus dispar''')はスベスベケブカガニ属に分類され、本種とはやや遠縁(キツネとタヌキぐらいの違い)となった。

#clear();
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