カニ/クロベンケイガニ のバックアップ(No.5)


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[編集]クロベンケイガニ(Chiromantes dehaani

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温帯域の河口域(汽水域)に棲息。アカテガニとほぼ同様の棲息環境に棲み、同所的に群れていることもあるが、本種はアカテガニほど陸棲化が進んでおらず、また塩分依存度もアカテガニより高いのか、河口部では本種の方が隆盛。海から離れるに従って、アカテガニが隆盛になる。
アカテガニベンケイガニが海近くの森や草叢(アカテガニは海から離れた森の中でも)を住み処とするのに比して、本種は河口域を離れることがない。必ず水路の近くに棲息し、海近くの田圃の用水路や護岸の石垣等で特によく見ることが出来る。
黒っぽい地味な体色で、パッと見では小汚いカニだが、鉗脚が渋い紫色で、よく見ると(個人差はあるだろうが)綺麗なカニ。

体色の点では、アカテガニベンケイガニほどの類似性がないものの、体形的には本種の方がアカテガニに近い。即ち本種の甲外縁には鋭い切れ込みがない。アカテガニとの見分け方は、体色の他、本種の鉗脚基部には粒状突起が散在することと、鉗脚掌部の白い部分の面積が広いことで簡単に見分けが付く。甲部もゴツゴツしているので、すぐに判るだろう。

ペットショップ等で見掛けることはまずないだろう。
食性は植食性の強い雑食で、落ち葉等をよく食べているが、死んだ魚や小動物等も食べているものと思われる。見た目は厳ついがベンケイガニに比べると本種の方がやや植食性が強い様だ。
口器の横に溝があり、その溝と鰓の間を水を循環させて呼吸しているが、水が古くなってくると呼吸しにくくなるため、体ごと水の中に入り新鮮な水と交換する。即ち口から泡を出している時は呼吸が苦しくなっている。
脱皮は完全に水の中で行う。
概ね陸域と真水だけで飼育できるアカテガニベンケイガニに比べ、本種は汽水飼育が基本なので、飼育は難しい部類に入ると言えるだろう。

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